四畳半での謝礼 ~集る漢を追いかけ始めた妻~

若くして見初められ、金の馬車に乗って嫁いだものだから男女の機微というものを知らない。 周囲が見えない。
W不倫の関係にある、妻子のいるその漢を自分だけの漢と決めてかかってしまう。
地区の花形だった嫁に恥をかかせてはと、慎悟は苦労して稼いだお金の大半をお小遣いとして惜しげもなく渡していた。 音羽はそのお金で漢を振り向かそうと、まるで湯水のごとく注ぎ込んだ。 挙句、財布の中身も預貯金も、全てはたきすっからかんになってしまった。
「ごめんなさい。 今日出してあげたのが最後のお金なの…」
すまなさそうに漢に詫びるが、すっかり浪費癖が付き、組内でもいい顔役になりかけてた漢がたかだかその程度の言い訳で許すはずもない。
「無いなら無いで、どうにかしてくれないことには、儂も困る」
はっきりした理由は口にしないものの、そのあたりは躰を重ねた間柄なら、いくら世間知らずのお姫様育ちでも凡そわかる。
残るは夫婦して老後のために残しておいた預貯金と、夫の生命保険。
「ええっ、 …そんなぁ…」
そう言いたくなった。
「今まで散々君に出させたから、今度はこちらが出す番だ」
こう言ってくれるのを期待してたのに、どんなに待っても決して言ってくれない。
こうなった時の苦々しさは尋常ではない。
漢は確かに最初の頃は中西音羽の躰が目当てだった。 その躰に飽きると、今度はお金が目当てになった。 お金を持って抱いてもらいに来れなくなると、もう用が無いのだと悟ってからは相当の葛藤があった。
手元に残されたのは夫の猜疑心と惨めなひとりぼっちの自分だけ。
女の躰は漢による性的な快楽を習慣づけられると抜け出すのに相当時間がかかる。 よせばいいのに、今度は誰でも良いからと、漢を求め夜の盛り場に立つようになっていった。
漢を変えて見ても、夜の盛り場でナンパされるということは、結果は最初から分かってるようなもの。
必要経費を、外で遊んでいるときは目もくれなかった旦那に求めた。 そのうち相手にさえしなかった連中にも愛想を振りまくようになった。
そうやって貯めたお金を持って、またその手の漢の元に走った。
ある団体に属する漢どもは、滅多なことで素人には手を出さない。 が、こうしつこく付きまとわれると話しは別。
竹田あゆみたちが連れ込まれた場所に引っ張って行って有り金を全てはたかせ、一服盛った。
音羽は乱れた。 いつもの漢どもが相手をしてくれているというのに、彼女のソレは咥え込んだ漢のモノを入り口付近で既にギューッとねじり上げるのだ。
自分では意識してないのに、巾着などと呼ばれる名器になってしまっていた。
驚いたことはまだあった。 ベッドが置かれた部屋の4周の壁鏡が埋め込まれ、みだらな行為に耽ってる場面が映し出されていた。
「いやあ~、奥さんはいつ見てもお綺麗で。 へへへ、鏡の向こうの連中も、早く代わってくれと矢の催促ですよ」
払えない分は躰で払えと言うことらしいのだ。
A married woman who feels sexually excited
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アップデート 2025/01/11 07:10
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